あの時、地蔵通りの夏祭りで貴女をお見掛け致しました。祭りの提灯に照らされた貴女の紅を差した紅蓮の様な唇と透き通る様な白い肌がとても綺麗で小生の足が止まってしまいました。あの日は蒸し暑く、汗が貴女の胸元を細やかな雫でキラキラと浮かび上がらせていたのを覚えてます。でも何故か貴女の大きな瞳が提灯で揺らめく明かりで小生には潤んでいる様に映ってました。今日は貴女と二人きり。たっぷり拭ってあげましょう。紅蓮の花から雫が溢れる前に。ゆっくりと小生の雫と交わるまで。
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